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2011.04.2206:43

ループものってなんだ

以前友達と飲みに行った時に何かのはずみでループものの話題になった。しかし、ひとりがアニメ・ゲーム乃至ライトノベルに明るくなく、その解説を求められたのだ。実際に説明しようとしてみても上記のメディアを用いずには上手く解説できなかった(酒が入っていたせいもあるが)。いま素面で考えても一般小説でループものと言われると『ドグラ・マグラ』が該当するかなあ程度にしか思いつかない。私は以下において、このとっつきにくいループものを少しでも解釈しようと頭を捻ってみる。

この記事を書き始めたのはまどか☆マギカ最終話連続放送直後で、それを念頭に置いているのだが、この作品にしても掲示板で「これは複数逆行だ」と耳慣れない言葉を発する人がいて、いかにも解釈が難しい。ループものでgoogleに検索をかけると考察・作品の目録作成に取り組むブログや、作品の例を求めるナレッジコミュニティ等が散見される。しかし、ループものの解釈というのはやはり個人差があり、未だ明確にその概念が規定されるには至っていないように思われる。尤もジャンルなどというものは往々にして曖昧なものでたとえば純文学で言うと村上春樹の『ノルウェイの森』について「これは純文学だ」という人と、「少し違うんじゃないかなあ」という人がいてもいいと思う。ミステリー、SF、サスペンスのように親和性が高くいずれにも該当しうる作品、というのもあるかもしれない。前置きが長くなったが要するに、ジャンルという概念のなかでループものを考える場合、共通する設定を厳密に規定することは困難だと理解しておく必要がある、ということだ。

といっても勿論ある程度の共通事項は必要になる。推理小説というジャンルであるにも関わらず事件や推理すべき事柄がない小説は存在しないだろう(少なくとも自分の知る限りでは)。自分がある程度あらすじを把握している作品を数点上げてみよう。
1『ゼーガペイン』<アニメ>(2006年、サンライズ)
2『CROSS†CHANNEL』(2003年、FlyingShine)
3『スマガ』(2008年、ニトロプラス)
上記の作品をご存じない方は、サイコドクターぶらり旅(http://psychodoc.eek.jp/diary/20090817.html)というブログの記事で纏まった数のリストが作られているので参照することをお勧めする。
次にこれらの作品をいくつかの観点から比較検証し、その共通項とでもいうべきものを抜き出していきたい。

A.時間の流れ
上記1、2では一定期間の経過によって、過去の特定の点へと時間が移動する、或いは巻き戻るとも言える。この際に一定期間に起こった出来事は全てリセット(無かったことに)され、例外を除いて、その期間を経験したということを含む記憶も消去される(3は例外で主人公が巻き戻った時記憶は条件つきで維持される)。作品によってはこの現象を、オチで現実の世界ではないからだと説明することもある。これは1~3に共通。この時間のループにはほぼ無条件で行えるものや、特定の条件を排除しない限り繰り返されるものなどがある。
B.時間逆行の特異点
これは端的にいえば時間逆行から逃れる存在である。1では舞浜サーバの外、2では祠、3は主人公以外の全て。3は若干特殊で、主人公の死がトリガーとなって前回に覚醒した時点まで主人公のみが巻き戻る。基本的にそこに存在しているものは時間逆行の枠外におかれ、従ってその内部を客観的に観測することができる。「そこ」と書いたが、これは特定の人物でもあり得るし、何か特定の物を所有しているという条件であることもある。
C.物語との関わり方
このテの作品においてはしばしば「ループ構造の発見→脱却するための試行錯誤→成功」という構造が見られる。それはこのループ内において悲劇的な結末を迎えからだったり、あるいは安楽の世界に閉じこもることを否とする意思に基づいたり多様である。この構造こそがループもののキモなのだが、試行錯誤というのが経験の蓄積により新事実を明らかにすることを可能にする。これを何千何万回と繰り返した末の成功をカタルシスとすることもあり、逆に回数が限られている中で成功を掴む事をカタルシスとする作品もある。

とりあえずこのABCを想定してみたが、まったくもって不十分であると言わざるを得ない。まずAについてだが、冒頭で挙げたドグラマグラは時間的逆行をおそらく伴っておらず、記憶だけを失うが故に同じ行動を繰り返しているのかもしれない。これに類似する時間的逆境が起こらない場合はループではないのか、という点。Bに関していえば、登場人物がだれもループに気付いておらず、また時間の逆光に逃れる方法が全くない場合などが考えられる。おそらくこういう作品もループものといえるだろうし、それはCの展開を覆すことになるだろう。

本稿では
時間が繰り返す
ループを観測可能
ループを打開する展開
という3点でもって所謂ループものを説明しようとしたが、これはあくまで部分集合としての類型を説明したに過ぎないと思われ、説明中に記したような問題も多数ある。真にこの課題を解明するには別のアプローチが必要な気がするが、受け手の問題でもあるため深く考える必要もない気がしてきた。飽きたのでここで筆を置かせていただく。

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Author:せれね
XBOX360は飽きてきた一介の学生。図書館・情報学、ゲーム、カヌー?などが興味の対象。いまはPSO2廃人してます。

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